長崎の「一番」を紹介してみる。┃もりきち

長崎の「一番」を紹介してみる。

長崎の日本一と言えば、島の数が日本一、水揚げされる魚の種類が日本一、よく知られているものはそれくらいではないだろうか。しかし、長崎には日本一のものがまだまだ沢山あるのをご存じだろうか。せっかくだから、長崎県民も意外と知らない日本一を紹介してみようと思う。

まずは、全世代の50m走の平均タイムが日本一である。理由はいたってシンプルで、坂が多い長崎に住む長崎県民は普段からその急な坂道で足を鍛えているからだ。よく、都会の人は歩くのが早くて、田舎の人は歩くのが遅いと言われることがあるが、長崎の人の場合は、歩くのが速すぎて逆に遅く見えるパターンである。車のタイヤの原理と似ているのかもしれない。

では、次の日本一を。長崎はペット保有率が日本一低い。長崎にはそこら中に野良猫が歩き回っており、皆それだけで満足する傾向があるからだ。自分で飼っているペットかのごとく、毎日野良猫に餌やりをする人もいる。長崎の猫は長崎県民皆のペットというわけだ。

どんどんいこう。長崎はシャンプーの消費量が日本一である。長崎は海に囲まれているため、東西南北どの方角からも毎日潮風が吹き荒れているため、1日の活動を終えたころには髪の毛がパッサパサのキッシキシになっているのだ。長崎の人は家に帰ると真っ先にお風呂に入る。そして1回のシャンプーにつき3プッシュが平均だろう。その後ひとまず洗い流してもうひとシャンプーするのが、長崎の一般的なシャンプールーティーンである。そりゃあシャンプーの消費量が日本一になるのも仕方ない。

お次の紹介で最後としよう。長崎は日本で一番寝坊する人が多い県でもある。日本の西の果てに追いやられた長崎は、なかなか朝日が昇ってこない。そのため、起床時間が他の県と比べて5時間ほど遅く、会社の出勤時間にちゃんと間に合う者はほとんどいないのだ。ただ、ほとんどの人が遅刻をするため、遅刻をしているという事実に社長すら気づかない。初めて県外から長崎に出張に来た人は、自分が時間を間違ったように感じるかもしれないが、安心してほしい。あなたは何も間違っていない。

このような感じで、長崎には日本一が沢山あることを知っていただけただろうか。この他にもまだまだ長崎には日本一のものが沢山あるので、ぜひ「長崎 日本一」で検索してみてほしい。

「読みたい気持ちを育てるまちづくり」をテーマに、長崎を舞台にしたショートショートを中心とした作品を発信する文芸サイトです。個性豊かなアマチュア作家たちが紡ぐ、彩り豊かな物語の入口へようこそ。ここに掲載していく物語とともに、長崎やショートショートの魅力をお届けします。

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