※こちらは2023.3.18の伝習所まつりで皆さんに作っていただいた作品です
翼をひろげてたんたたん、ばさばさ翼を動かして軽やかなステップをきざんでゆく。石の地面をかけぬけて、いきおいつけて、ぐんと大きく翼を張った。上昇気流に乗り込んで、もっと上に、上がっていく。登った先はどんな世界だろう。そこには、石畳、自然の中で感じることがたのしいな!
上にのぼったら、次は滑り落ちるように坂をみんなで駆け下りよう。駆け下りて見たと思ったらまた登りーーーっ。全力で登り切った石畳の先に広がる海と空に向かって鶴は飛びたったのです。
眼下にはうねうねと続くいく筋もの石畳の坂道。ばっさばっさと飛びながら、町を見下ろす。そこに目を引いたのは、誰かがこちらに向けて手を振る姿だ。
「あれは…。」
以前、鶴がワナにかかった時助けてくれた長崎市民だった。長崎の人々はとても優しいと耳にした事があるが、ただ助けただけではなく今日まで見守ってくれていたのか、鶴は感激して泣いた。